この記事は、私がこれまで作成しどこかに公開した Power Apps の楽器アプリを備忘録としてまとめたものです。
気になった楽器や演奏してみたい楽器がある方は、是非ダウンロードの上利用してみてください。 一応、ダウンロードしたアプリのファイルを取り込む方法を本記事の末尾に記載してみましたので、併せてご覧ください。
以下、注意事項
- 基本的に Surface などのタッチパネル対応 PC での利用を想定しております。ご了承ください。
- OS は Windows または Android 推奨。iOS は音の再生が遅延するため演奏が困難です。
弦楽器
Violin
ヴァイオリンです。 左手で弦を押さえた状態で右手で各弦をタップすると、押さえた弦に対応した音が再生されます。
#PowerApps でヴァイオリンを作ってみました。
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) February 23, 2020
これまで弓の操作(右手)をスライダーでできないか試行錯誤してきましたが、諦めてボタン押下で音を出すようにしました。
楽しい…楽しすぎるぞ!!
左手の指練習には良いかも🤔
今までの楽器の中では一番本物っぽい?!#PowerAppsOrchestra pic.twitter.com/1SmI2q9vwz
Ukulele
ウクレレです。 左手で弦を押さえた状態で右手でホールをタップすると、押さえた弦に応じて4弦分の音が同時に再生されます。 なお、ウクレレの音源がないため、純音(Sin波)を用いています。
#powerapps でウクレレを作ってみたので現物と比較してみた。
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) January 24, 2019
主なパーツはボタンとオーディオコントロール(タイマーは不使用)。
楽器作り楽しすぎる。
ちなみにウクレレはおろかギダーも初心者です。演奏がヘッタクソでごめんなさいm(_ _)m
I made an ukulele using powerapps! Too fun!! pic.twitter.com/qqfB6X9lCQ
Download:
https://powerusers.microsoft.com/t5/Community-App-Samples/Ukulele/td-p/212799
金管楽器
アプリでは、リップスラー(同じ指によって出す違った音を唇の動きのみで動かす奏法)が実現できないため、フィンガリングを利用しない手でボタンを押すことによって、音の再生とリップスラーを再現しています(トロンボーンを除く)。
Trumpet
B♭管のトランペットです。
#powerapps トランペットは再生遅延問題が解消され、演奏できる曲のレパートリーが増えました!それでもテンポの速い曲はなかなか難しいですが、落ち着いた曲であれば再現度もそれなりのレベルにまで到達。今後はアンサンブルできるように、他の楽器も作ってみようと思います。 pic.twitter.com/ds70tSamDZ
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) March 1, 2019
Download:
https://powerusers.microsoft.com/t5/Community-App-Samples/Trumpet/td-p/238422
French Horn
F管のシングルホルンです。
#powerapps でホルン(F管のシングル)を作ってみた。
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) April 1, 2019
仕組みはトランペットアプリと全く同じで、運指、音源、背景画像、ボタンの位置が異なるのみ。新しい技術は何もありません!残念!😆
I made the french horn app.
The method is same as the trumpet app I made belowhttps://t.co/LInhDQkBBn pic.twitter.com/5666Y3mFNh
Download:
https://powerusers.microsoft.com/t5/Community-App-Samples/French-Horn/td-p/431930
Trombone
B♭管のテナートロンボーンです。
THIS IS ALSO "Mikiya method".@10mikiya さんのD&D技術で、トロンボーンができました。
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) March 23, 2019
ただ、演奏難易度が高すぎる。これでは腱鞘炎になってしまう。
トロンボーン奏者なら簡単に演奏できるのかな。
感謝を込めて、再度パパセンセイの記事をシェア↓https://t.co/kmMQI4NHpY#powerapps pic.twitter.com/ei9CIeD4FU
Download:
https://powerusers.microsoft.com/t5/Community-App-Samples/Trombone/td-p/421458
Tuba
B♭管のチューバです。
そして、#powerapps でチューバも作ってみた。
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) April 1, 2019
これまた仕組みはトランペットアプリと全く同じで、運指、音源、背景画像、ボタンの位置が異なるのみ。新しい技術は本当に何もありません!残念!😆
I made the tuba app.
The method is same as the trumpet app I made belowhttps://t.co/LInhDQkBBn pic.twitter.com/v90XytSwd2
Download:
https://powerusers.microsoft.com/t5/Community-App-Samples/Tuba/td-p/431932
参考:金管楽器の演奏動画
金管10重奏で、ムソルグスキーの展覧会の絵(ラヴェル編曲版)より「プロムナード」を一人多重演奏してみました。
(これで音出るかな?)
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) May 7, 2019
これまで #powerapps で作った金管楽器で多重録音してみた
曲は、ムソルグスキーの展覧会の絵(ラヴェル編曲版)より
ちなみに各楽器の音源は、IOWA大学の無料楽器音源を利用しています↓https://t.co/dNoY2xTGMA
超楽しい。
でもこれ需要あるのかな…#PowerAppsOrchestra pic.twitter.com/D0e1cnpCFE
トロンボーン四重奏で、「きよしこの夜」を一人多重演奏してみました。
メリークリスマス!(早
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) December 21, 2019
ということで、先日の #JPPUGWinter19 でTAICHIさんと一緒に演奏させていただきました「きよしこの夜」をトロンボーン四重奏にアレンジして一人多重演奏してみました。
楽しすぎる。面白すぎる。
いつか4人で生演奏できる日が来るといいな。#PowerAppsOrchestra#PowerApps https://t.co/8aNgzeLmoI pic.twitter.com/46TnDe9vPC
金管五重奏(トランペット3、トロンボーン1、チューバ1)で、「結婚行進曲」を一人多重演奏してみました。
お世話になっている某ご夫婦のご結婚のお祝いにと、#PowerApps で作成した金管楽器で結婚行進曲を演奏してみました。
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) September 3, 2020
(ご本人には既にお届け済み。喜んでもらえたかは不明www)
これまで楽器アプリで演奏した曲の中では難易度が高く、これ以上のものは難しそう。改良せねば…#PowerAppsOrchestra pic.twitter.com/8ly83R9x5b
木管楽器
木管楽器はキーが多いため、あまり使わないキーは省いて作成しています。 楽器の背面に配置されているオクターブキーやレジスターキーは、他の指で置き換えたり、アプリ再生デバイスの傾きを利用したりしています。
Soprano Recorder
C管のソプラノリコーダーです。
本日の発表中に、黄色いひよこ様より「楽器アプリでもコンドルの曲演奏して(無茶ぶり)」というコメントをいただきましたので、多重録音してみました。
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) May 22, 2020
※タブレットPCだと、1本のリコーダーの指を押さえるのが難しかったので、2本並べています。#コロナ対策エンジニア #COVID19ENGR #PowerApps pic.twitter.com/l8vYEvZNKp
Download:
https://powerusers.microsoft.com/t5/Kid-Zone/Soprano-Recorder/td-p/568587
なお、ソプラノリコーダーの作成工程は以下の動画をご参照ください。
30分でランチ勉強!子供と遊べるリコーダーアプリを作る!~MS Power Apps編~
Flute
C管のフルートです。
#PowerApps でフルートを作ってみました。
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) July 18, 2020
左手親指は鼻で押そうと頑張ったのですが、難し過ぎて心が折れたので右手中指で代用しましたw
息のスピードで音を変えるのは Acceleration を利用しタブレットの角度で制御しています。
構え方が本物とかけ離れているのが気になる…🤔#PowerAppsOrchestra pic.twitter.com/nS6Gz1sO6x
Download:
準備中
Alto Saxophone
E♭管のアルトサックスです。
#powerapps でアルトサックスを作ってみました。
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) June 4, 2019
木管楽器は使う指が多く、親指のキーとかどうすんだ?!と行き詰まっていたのですが、使用頻度の低いキーは捨て、親指と音のON/OFFは傾きで制御してみたら、それっぽくなりました。
傾きの感度が鈍く、速いテンポの曲は困難かも🤔#PowerAppsOrchestra pic.twitter.com/MD4dIDuXPh
Download:
https://powerusers.microsoft.com/t5/Community-App-Samples/Alto-Saxophone/td-p/297301
なお、アルトサックスの作成工程は以下の発表スライドをご参照ください。
アルトサックスのつくりかた(※PowerAppsで)
鍵盤楽器
Piano(2段)
両手で演奏できるよう、上段(右手用)と下段(左手用)の2段を持つピアノです。 上段に比べて下段は1オクターブ低くなっています。
ピアノアプリって画面の横幅に限界あるよな〜と思い、2段にしてみました。幅や高さは調整可能なものの、手が交差するのでやはり弾きづらい。伴奏ならいけるかな…
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) March 1, 2019
そして何より、これをピアノが上手な方が弾くとどんな演奏ができるのか、一度でいいから見てみたい(私はピアノ初心者)#powerapps pic.twitter.com/B50aVXqnfM
Download:
https://powerusers.microsoft.com/t5/Community-App-Samples/Piano/td-p/421473
なお、1オクターブ程度のピアノアプリであれば、アプリ作成自体は慣れれば3分程度で作成できます。
爆速でピアノアプリを作成する方法は以下の記事をご参照ください。
Power Apps でピアノアプリを爆速で作る方法
Piano(練習用)
練習したい曲を簡単に録音し、録音した曲の鍵盤を順番に光らせることのできるピアノです。
最近子供たちがピアノに興味を示し始めたので、好きな曲を簡単に弾けるように、次に弾く鍵盤と音符を光らせるアプリを作ってみました。
— Jun’ichi Kodama (@KodamaJn) August 7, 2020
曲は鍵盤を弾くだけで SharePoint リストに記録され、記録した曲を選ぶだけで演奏することができます。#PowerApps#PowerAppsOrchestra pic.twitter.com/A3ksXDy7Sz
Download:
準備中
アプリファイル(.msapp)の利用方法
.msapp ファイルの利用方法をご存じない方は、以下をご参照ください。 (もっと簡単な方法ってあるのかな…)
"キャンバス アプリを一から作成" をクリックします。
アプリ名を適当に入力して、"作成" をクリックします。
アプリ作成画面が開いたら、画面左上の "ファイル" をクリックします。
画面左側の "開く" から "参照" を選択し、利用したいアプリのファイル(.msapp)を選んで "開く" をクリックします。
先ほど開いたアプリを保存するか聞かれるので、 "保存しない" を選択します。
開けました。あとは再生するなり保存するなりしてご利用ください。
目的
「昔は吹奏楽部か何かで楽器を演奏していたが、今はやっていない」
という方って、たくさんいらっしゃると思います。
※直近の政府統計でも楽器演奏人口は1240万人(日本人の10人に1人は楽器経験者)
参考:平成28年社会生活基本調査(総務省統計局)
楽器って、久々に演奏しようとすると、思い通りに演奏するどころか、音を出すことすら難しかったりしますよね。
私はトランペットをやっていたのですが、久々に演奏しようとすると、高い音は出ないし、すぐバテるし、指も回らない。全然思うように演奏できなくて、楽しさより辛さが勝ってしまうんです。悲しい。。
このフラストレーションを、アプリで解決できないかと考えたのが、Power Apps で楽器アプリを作り始めたきっかけでした。
もちろん、本物の楽器に勝るアプリなどありませんので、高度な演奏をすることを目的として作成しているわけではありません。
しばらく楽器から離れているすべての人が、一人でも多く演奏する楽しさを味わえるようにすることが目的です。
「楽器なんて、シンセサイザーのようにピアノの鍵盤と各楽器の音色を組み合わせれば、鍵盤1つで何でもできるじゃん!」
という意見もあるかと思いますが、私が目指しているのは「昔演奏していた楽器を、なるべく奏法を変えずに、簡単に演奏できる」楽器アプリを作ることなので、シンセサイザーを作ってしまうと、目的が変わってしまうんですね。
なので私は、吹奏楽経験者というのもあり、なるべく管楽器を中心に作成してきました。
ということで、これまで作成した楽器を列挙しました。
でかい口を叩いた割には種類も少なくて恐縮ですが(笑)、ご経験の楽器があれば幸いです。
おわりに
Power Apps を含む Power Platform は、いずれ Word や Excel などの Office のように、いつか各家庭でも利用する日がくるのではないかと勝手に妄想し、これまで趣味で勝手に楽器を作っては公開をしてきました。
そしてあわよくば、いつか楽器が好きな人が各々自分で作成した楽器を持ち寄って、音楽フェスが開催できればいいなと思っています。笑
楽器アプリ自体は既に数多くのクリエイターの方々の手によって Android /iOS 向けに提供されていますが、いつか楽器アプリが欲しいと思った人が自分が演奏しやすい楽器アプリを簡単に作れるようになったら、人生はもっと面白くなるはず!
欲しいアプリは欲しい人が作る時代へ。
この記事が何かのご参考になれば幸いです。